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回分式活性汚泥・凝集剤添加方式アムズNRG型のご紹介 |
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糸尾 寿紀 |
(一社)浄化槽システム協会講師団 |
(月刊浄化槽 2024年9月号) |
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1.はじめに
浄化槽を設置する場合、設置場所により上乗せ規制があり、窒素やリンの除去が必要になることがあります。
このような地域に対応する高度処理型浄化槽においても、二酸化炭素排出量を少なくすることは、地球環境保全の観点からも重要な課題と言えます。
特徴的な運転方法で消費電力を抑制し、エネルギー由来の二酸化炭素排出量の削減を図ることができるアムズNRG型についてご紹介します。 |
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2.概要
1)処理方式及び性能
NRG型の処理方式及び性能について表-1に示します。
表-1 処理方式及び性能 |
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2)構造及び機能説明
図-1にNRG型のイメージ図を図-2に処理フロー図を示します。
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図-1 イメージ図 |
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図-2 処理フロー図 |
3)回分式反応槽の運転方法
回分式活性汚泥方式および回分式反応槽について接触ばっ気方式との比較を用い説明します。
回分式活性汚泥方式は接触ばっ気方式のような連続流入方式と異なり、1日の汚水を一定量ずつ数回に分けて回分式反応槽へ流入させ処理を行います。また、接触ばっ気方式は、ばっ気と沈殿を別の槽で行いますが、本方式では回分式反応槽と呼ばれる単一槽で汚水の処理を全て行います。
アムズNRG型は流入汚水を間欠注入する方式を採用しています。また、回分式反応槽では「流入・薬品注入・嫌気撹拌1」、「好気撹拌1」、「流入・薬品注入・嫌気撹拌2」、「好気撹拌2」、「沈殿」、「排出」の6工程を1サイクルとして1サイクル6時間、1日4サイクルを基本に自動運転を行います。(図-3 1サイクルの内訳参照)
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図-3 1サイクルの内訳 |
4)機器の動き
各工程時における機器類の動作を図-4に示します。
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図-4 機器類の動作 |
各工程の処理時間はあらかじめプログラミングされている設定から選べるほか、現場で独自に設定することも可能で、季節変動や使用実態に合わせた運転を行うことができます。(表-2 各工程の時間設定参照)
表-2 各工程の時間設 |
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図-5 制御盤の設定画面 |
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3.二酸化炭素排出量の削減
NRG型は「好気工程」でのみばっ気用ブロワが稼働します。浄化槽において最も電力を消費するといわれるばっ気用ブロワの稼働時間が短く消費電力が小さくなります。表-2の設定1の運転パターンの場合、1日当たりのばっ気用ブロワ運転時間は8時間となります。
また、回分式反応槽に設置される攪拌用の水中ミキサーは「流入・嫌気工程」および「好気工程」で稼働し、上澄水排出ポンプは「排出工程」でのみ稼働します。
表-3に今年度の浄化槽システムの脱炭素化推進事業「先進的省エネ型浄化槽への交換事業」において採択されたNRG型の導入事例を示します。
本現場では既設浄化槽との入替で二酸化炭素排出量を年間約31.3t-CO2削減することになります。
表-3 令和6年度 先進的省エネ型浄化槽への交換事業 導入例 |
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4.最後に
NRG型では水位センサーや汚泥巻き込み防止センサーなどを活用し、独自の運転方法で省エネを実現しています。
今後ブロワやポンプなど機器の省エネ化に加え、センサーや制御装置の進化により「新しい運転方法」や「運転最適化技術」の開発が行われることで、管理性を確保しながら浄化槽の消費電力がさらに削減されることを期待します。 |
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(アムズ(株) 営業推進部) |
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