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当社における浄化槽設備士試験受験者への支援について
日比野 淳 (一社)浄化槽システム協会講師団 (月刊浄化槽 2022年1月号)
1. はじめに
2. 支援内容
3. おわりに
1.はじめに

 浄化槽のサスティナビリティは、製品、工事、維持管理、検査によって成り立っています。
 今回は、そのうちの工事について考えてみます。正しい工事は、その道のプロフェッショナルである浄化槽設備士が担っていると言っても過言ではありません。
 では、浄化槽設備士とは何者でしょうか。
 浄化槽法第29条では、『浄化槽工事業者は、浄化槽工事を行うときは、これを浄化槽設備士に実地に監督させ、又はその資格を有する浄化槽工事業者が自ら実地に監督しなければならない。』とあります。更に『浄化槽工事業者は、営業所ごとに浄化槽設備士を置かなければならない。』ともあります。
 浄化槽設備士は、浄化槽工事に携わる者にとって、必須の資格になります。
 それでは、浄化槽設備士になるにはどうしたらよいでしょうか。
 浄化槽設備士は国家資格であり、@国家試験に合格するA浄化槽設備士講習を修了する、のどちらかになります。
 @の試験は、浄化槽法第43条に基づく国家試験です。この試験の合格者には、免状交付申請の手続を行うことによって国土交通大臣から「浄化槽設備士免状」が交付されます。過去10年間の浄化槽設備士試験の状況を見ると、合格者総数は2754人、年平均で275人、合格率は33%と難関の試験です。
 Aの浄化槽設備士講習は、(公財)日本環境整備教育センターによって行われています。(詳しくは当財団のホームページをご覧ください。)Aの講習の受講資格は、1級又は2級管工事施工管理技士の資格を有する者となっており、管工事施工管理技士の資格を取得するには国家試験に合格しなければなりません。
 @Aどちらも、国家試験に合格しなければならないので一筋縄ではいきません。しっかりとした事前の試験勉強が必要となります。
 一方、世間では人手不足が深刻な問題となっており、当社顧客の浄化槽工事業者からも、ご多分に漏れず人手不足の声をよく聞きます。ましてや有資格者の高齢化に伴う人手不足の声は年々増すばかりです。有資格者不足での廃業の話も耳にするようになりました。
 2015年3月末のデータでは、全国の浄化槽設備士のうち、60歳以上が占める割合が61.1%、反対に35歳未満はわずかに1%でした1)。有資格者不足は由々しき問題です。
 このような状況下で、当社では、平成4年(1992年)以来、約30年間に渡り、顧客の浄化槽工事業者に対し、「浄化槽設備士講座」と銘打って、@の浄化槽設備士の国家試験による資格取得の支援を行ってきました。
 以下、その概要について紹介します。
 
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2.支援内容

  毎年浄化槽設備士試験は、7月の上旬に行われます。当社では、試験直前の1〜2ヶ月前の5〜6月に、全国数カ所で「浄化槽設備士講座」と銘打った講習会を開催しています。但し、昨年はコロナ禍で中止、今年は開催箇所を絞っての開催となりました。
 会場には、受講を希望する近県の工事業者に参集してもらい、2日間缶詰めで勉強してもらいます。講師はハウステック自前で用意しています。
 講師用の準備品は、マイク、ホワイトボード、黒・赤・青の3色のボードペン。午後の眠気対策にマイクは必須になります。ホワイトボードは出来れば2面用意し、交互に使うようにします。受講者がノートへの写し漏れを防ぐ意味があります。
 カリキュラムの例を(図-1)に示します。時間配分や開始/終了時間等は会場毎の事情に合わせて変更しています。受講者の皆さんは現場を抱えていることが多いので、講習の区切り区切りで携帯電話の時間を取るようにしています。もちろん、講習中はマナーモードをお願いしています。

図-1 カリキュラム例

 講習内容は、機械工学・衛生工学等、汚水処理法等、施工管理法、法規と多岐に渡ります。受講者は施工管理法については馴染みがあるので勉強し易いでしょうが、汚水処理法については、ほとんどの方が初めてであり悪戦苦闘してしまいます。
 更に法規ともなれば、浄化槽法、建設業法、水質汚濁法、労働安全衛生法等々あり、受験者を悩ませます。
 そこで、初日は汚水処理法と法規を講習します。気力のある初日に難関を越え、翌日は施工管理法でラストスパートと言ったカリキュラム構成です。講習時間が限られていますので、内容を絞っての講習になります。
 汚水処理法については、講師はなるべく図やポイントになるワードをホワイトボードに書きながら解説します。テキストを読んでいるだけでは、受講者の集中力が続きません。受講者にとっては外国語で話されているような感覚になり、全く何を言っているのか分からない状態になってしまいます。図や文字を描いて興味を引くことで、集中力が切れず記憶にも残りますので、講師の腕の見せ所になります。
 講習では、実際の試験を意識して過去問題を解く時間を設けています。当社で作成した演習問題の他に、(公財)日本環境整備教育センターのホームページで公開されている過去問題の一部を使用しています。
 国家試験全てに共通することですが、過去問題を解くことは合格への必須条件です。
 読者も一度、過去問題に挑戦してみてはいかがでしょうか。60点(50問中30問)が合格ラインです。
 公開されている過去問題は、学科試験問題と実地試験問題があります。学科試験問題は正答が公開されていますが、実地試験問題は正答が公開されていません。そこで、講習の中で模範解答を解説しています。
 学科試験問題は4択の正解肢のみが公開されているので、講習の中で、なぜその選択肢が正答なのかを解説しています。
 講習会に使用するテキストは当社が独自で作成したものを使用しています(図-2)。浄化槽設備士として知っておかなければならない事をまとめています。このテキストは、当社の新入社員用のテキストとしても使用しています。
 なお、法規等は改正がある度に改訂しています。重要箇所の抜粋版ですので、日頃のちょっとした資料作成等の時に、辞書代わりにも使用しています。

図-2 テキスト表紙
 
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3.おわりに

 浄化槽設備士試験は、2日間の講習だけで合格できるほど簡単な試験ではありません。講習で学んだことを試験当時まで繰り返し学習する事が合格への道となります。
 受講者の皆さんには、このように伝えています。
 この講習会を通じて、一人でも多くの浄化槽設備士の誕生、また、浄化槽業界の発展の一助になれば幸いです。
 
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引用文献
1)全浄連ニュース 2017年4月 No.154
((株ハウステック 開発設計部)
 
 
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