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中丸 貴司 |
(一社)浄化槽システム協会講師団 |
(月刊浄化槽 2021年9月号) |
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1.はじめに
近年、私たちの日常生活は色々と便利になってきています。共働き世代が増えてくるにつれて様々な商品が自動化されて大変便利なっています。リビングを自動でお掃除してくれるロボット、自動食器洗浄機などが代表的な製品です。当社では家庭用・介護施設用ユニットバス(浴室丸ごと)を販売していますが、当社でも家庭でのお掃除軽減の為、自動洗浄浴槽を販売しております。お風呂にお湯を張る前にボタン一つで浴槽を洗浄して自動でお湯を張ってくれる機能です。しかし自動で洗剤等を撒布する為、洗浄使用量は通常より多くなってしまします。今回は当社の自動洗浄浴槽について説明しながら、浄化槽に流れる様々な生活排水について考えたいと思います。 |
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2.自動洗浄浴槽について
当社の自動洗浄浴槽は、前日の入浴後お風呂のお湯が残った状態で浴槽に蓋をして頂き、操作を開始します。操作を開始すると、自動排水栓で開栓して排水、、予備洗浄を行い洗剤を散布、お湯で洗い流し、閉栓を行い浴槽にお湯を張り入浴できる状態になります。
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図-1 自動洗浄浴槽イメージ図 |
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3.システム(ユニット)バスの業界台数の推移及び自動洗浄浴槽の予測数量
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図-2 システム(ユニット)バス出荷実績(キッチンバス工業会調べ) |
システム(ユニット)バス業界は、ほぼ横ばい状態で推移していますが、上記でも記載致しましたが、共働き世代は平成9年より逆転増加傾向にあり、それに伴い浴槽自動洗浄市場も増加傾向にあります。
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図-3 共働き等世帯数の推移
(男女共同参画白書より) |
図-4 浴槽洗浄台数水位
(自社調べ) |
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4.合併処理浄化槽への流入水について
紹介いたしました、自動洗浄浴槽の他にも、家庭内の清掃の為の様々な製品があり、それぞれの方法で家庭内をきれいにしています。しかしその反面、浄化槽に流入する生活雑排水は変化してきております。当社の自動洗浄浴槽につきましては洗剤を散布しまして清掃する為、通常の手洗いより1回当たりの洗剤量が多めになってしまします。また近年コロナウイルス等の影響により色々な抗菌、殺菌をうたう洗剤が多く販売されてきています。介護施設では当たり前ですが、家族一人一人でお湯の入れ替えを行ったりする家庭も増えている聞いています。今後は浄化槽への流入水質及び1日あたりの流入量も変化していくと思われます。便利になる反面、合併処理浄化槽へ流入する生活雑排水は多種多様になってきており、これらの生活雑費水が合併処理浄化槽にどのような影響を与えているのか一度考えて見たいと思います。 |
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5.おわりに
上記理由により各家庭での使用状況の違いにより、浄化槽への流入負荷が大きくなり、これからも生活が便利になる商品がたくさん出てくると予測され安定した放流水を維持するために現在では受審率が低い法定検査の受審率向上が必要だと考えます。そのデータを元に浄化槽メーカーが更なる性能向上行なっていく努力を行いって頂きたいと思います。 |
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<参考文献> |
1. |
積水ホームテクノ株式会社 『自動洗浄浴槽』資料より |
2. |
(一社)キッチンバス工業会 出荷統計より |
3. |
内閣府 男女共同参画白書より |
4. |
積水ホームテクノ株式会社 『自動洗浄浴槽』市場予測より |
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(積水ホームテクノ(株) 商品企画部) |
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