HOME コンプライアンス サイトマップ
プロフィール 入会案内 会員専用ページ
浄化槽とは 浄化槽普及促進ハンドブック(平成28年度版) 行政関連 広報データ リンク集
HOME > 浄化槽とは > 技術データ > JSAだより >  低炭素化社会・循環型社会の構築に向けた間欠ばっ気型小型浄化槽の開発
しくみ
浄化槽のしくみ
最近の浄化槽の技術動向
技術データ
Q&A
JSAだより
特 集
講 座
報 告
過去掲載目次一覧
低炭素化社会・循環型社会の構築に向けた
間欠ばっ気型小型浄化槽の開発
手塚 圭治 (一社)浄化槽システム協会講師団 (月刊浄化槽 2015年5月号)
1.はじめに
2.浄化槽における温室効果ガス排出量
3.間欠ばっ気型浄化槽による低炭素化の推進
4.まとめ

1.はじめに

  地球温暖化による気候変動が実感される今日、低炭素化社会、循環型社会の構築は喫緊の課題であり、浄化槽においても例外ではない。近年、温室効果ガスの排出抑制を目的に低炭素社会対応型浄化槽整備事業の実施やエコマーク制度が浄化槽に導入されたことにより、これらに対応した浄化槽の普及が加速している。環境省の調査報告書1)によると低炭素社会対応型浄化槽の基準が定められた2008年以降、5〜10人槽の小規模浄化槽において急速に温室効果ガスの削減が進んだことが示されている(図1参照)。
図1 浄化槽由来の温室効果ガス排出量の推移

ページトップへ
2.浄化槽における温室効果ガス排出量

  浄化槽における温室効果ガス排出工程は、図2に示すように製造段階、設置工事段階、使用段階、廃棄段階の4段階にわけることができ、特に使用段階における電力由来の温室効果ガス排出量が全体の35%と大きな割合を占めている1)(図3参照)。浄化槽で使用される機器にはブロワやポンプ、自動スクリーン等があるが、消費する電力量はブロワの稼働によるものが大半を占めており5〜10人槽では、ほぼ100%となる。したがって、今後更なる低炭素化を進める上で、ブロワに関わる消費電力量を削減することが重要となってくる。

図2 浄化槽のライフサイクルにおける温室効果ガス排出工程2)


図3 2013年度項目別温室効果ガス排出割合

 
ページトップへ
3.間欠ばっ気型浄化槽による低炭素化の推進

  浄化槽で使用されているブロワから吐出されている空気は、好気処理槽でのBODの酸化やアンモニア性窒素の硝化といった生物処理に必要とする酸素の供給や処理水の循環や汚泥移送、ピークカットといった各種エアリフトポンプ駆動などに使用されているが、特に好気処理槽の生物処理にその多くが使われている。
  好気処理槽で使用する消費電力量を削減する方法として、ばっ気とばっ気停止を繰り返す間欠ばっ気法があり、以前から大型浄化槽の活性汚泥方式等において用いられてきたが小規模浄化槽において、ほとんど製品化された事例がない。
  今回、間欠ばっき法を用いた浄化槽を開発、製品化したので、その概要を紹介する。
  <商   品  名> フジクリーンCENeco型
  <処 理 方 式> 接触ろ床方式
  <処理対象人員> 5、7、10人槽
  <処 理 性 能> BOD10、T-N10、SS10以下

図4   フローシート


<概    要>
 流入した汚水は、夾雑物除去槽で固形物や油脂等の分離と貯留および嫌気ろ床槽で固液分離と硝酸性窒素の脱窒が行われた後、接触ろ床槽へ移流する。接触ろ床槽では、槽底部に設置された散気管(2系列)により全面ばっ気され、BODの酸化とアンモニア性窒素の硝化が行われる。接触ろ床槽のばっ気は、ブロワに付属したタイマ制御(写真1参照)によりばっ気50分・ばっ気停止20分の繰り返しによる間欠ばっ気運転が行われ、連続運転に比べて消費電力量を約30%削減することが出来る。ブロワの消費電力は5人槽33W、人槽49W、10人槽69Wで、さらにタイマ制御による50分ばっ気、20分停止のサイクル運転をすることにより、5人槽24W、7人槽35W、10人槽49W相当の消費電力量となる。

写真1 間欠ばっ気用ブロワおよびタイマ
ページトップへ
4.まとめ

  今回、製品化したフジクリーンCENeco型とみなし浄化槽のブロワ消費電力を表1に 示す。

表1 フジクリーンCENeco型とみなし浄化槽のブロワ消費電力比較


  表1に示すように5人槽では、みなし浄化槽よりブロワ消費電力は削減されており、7人槽および10人槽でも差は小さい。みなし浄化槽の出荷実績は5人槽が最も多く、これはみなし浄化槽が原則新設禁止となって以降も同様の状況で、(一社)浄化槽システム協会の出荷統計によると平成25年度の5〜10人槽(合併処理)では、5人槽64.8%、7人槽30.4%、10人槽4.8%となっている。仮に、5〜10人槽のみなし浄化槽がこの割合で設置されているとして、すべてCENeco型で合併処理へと転換した場合、ブロワ消費電力量の削減が実現できる。
  現在、COP19に向けた温室効果ガス削減目標に変わる、新たな温室効果ガス削減目標が検討されているが、間欠ばっ気法を用いた小規模浄化槽の利用により、今後さらなる温室効果ガス削減が期待できる。また、同時にみなし浄化槽の合併転換促進にも寄与出来るものと考えている。
 
参考文献
1) 一般社団法人浄化槽システム協会、平成26年度浄化槽の低炭素化及び海外展開に関する調査委託業務報告書

2)

社団法人浄化槽システム協会、平成21年度浄化槽の低炭素化に向けた調査検討業務報告書
 
(フジクリーン工業株式会社)
ページトップへ
前ページへ戻る
| 浄化槽とは | 浄化槽普及促進ハンドブック(平成28年度版) | 行政関連 | 広報データ |
| プロフィール | 会員専用ページ | リンク集 | コンプライアンス | サイトマップ | HOME |
一般社団法人 浄化槽システム協会
〒105-0012 東京都港区芝大門1-1-32 芝大門ビル5階 TEL:03-5777-3611 FAX:03-5777-3613