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2-1 省エネ化

 昨今、世の中の環境への関心が高まり非常に喜ばしいことである。浄化槽もこの流れに乗り遅れてはいけない。エネルギー使用増大による地球温暖化の進行を防止し、化石エネルギー資源の枯渇を少しでも遅らせるため、浄化槽も省エネのための努力をしていかなければならない。調達から製造、物流、施工、使用、廃棄までの、浄化槽のライフサイクル全体での環境負荷をできるだけ少なくしていく努力がなされるべきである。

 ここでは、これらのうち、使用時と、製造時、施工時のエネルギー低減について述べる。


(1)使用時のエネルギー低減

 集中処理型の下水道は汚水の発生源から処理施設までの管路敷設に使用するエネルギーが多いため、設置時に必要なエネルギーは、分散型処理の浄化槽のほうが低くなる。特に今後は、衛生処理化事業の中心が人口の希薄な地方に移っていくので、浄化槽の優位性が極めて高くなる。

 しかしながら、使用時のエネルギーついては浄化槽の優位性が低い。このため使用時のエネルギーを削減できる技術開発が強く望まれている。

 小型浄化槽の場合、排水処理エネルギーのほとんどは曝気に要するエネルギーである。期待される対応技術を列挙すると以下のとおりである。

 ・送風機の改良による消費電力の低減。
 ・嫌気処理の積極的採用による無送風処理の有効利用。
 ・散気装置、散気方法の改良による酸素溶解効率の改善および、溶解効率の低下が少ない
  装置の開発。
 ・間欠曝気方式など、送風量が少なくてすむ処理方式の開発。

(2)製造時のエネルギー低減

@  槽寸法をできるだけ小さく設計したり、槽本体の厚みをできるだけ低減することにより、FRP またはジシクロロペンタジエンなど、槽本体の材料の使用量をできるだけ低減し、材料調達時のエネルギーを節約する努力がされている。
 処理性能や維持管理性、強度を落とすことなく、より小さく薄い浄化槽の開発が望まれている。
A  廃プラスチックの再生品を材料に用いた部品の採用はすでに行われており、新しい材料を使用した場合に比べ製造時に使用するエネルギーの節約になっている。今後は槽本体の材料にも再生品を使用できないか、研究開発が待たれるところである。

(3)施工時でのエネルギー低減

@  高剛性の材料の採用や、槽の形状設計などにより、槽本体を高強度化することで、上部駐車場仕様であっても柱無しとすることができれば、その分の施工に使用するエネルギーを節約できる。
A  槽の高強度化により、埋め戻し土を選ばないような浄化槽が開発できれば、掘削土をそのまま埋め戻すことができるようになり、残土搬出と埋め戻し用砂の搬入に要するエネルギーを削減できる。
 破損の可能性を低減して修繕に使用するエネルギーを削減できることにもなる。
B  槽寸法の小さな浄化槽は、掘削土量が少なくてすみ、またその分残土処分量も減らせるので、施工時に必要なエネルギーを低減できる。
C  その他、施工時に使用する材料やエネルギーを低減する方策として、散気配管の長さができるだけ短く、本数も減らせるような装置及び配置設計であるとか、流入経路、放流経路が最短となるような配置計画などが望まれる。

2-2 増大する汚泥の処理・処分方法の確立と、汚泥の減量化・減容化・再利用

 今後、浄化槽の整備が進んだだけ発生汚泥量は増大することになる。汚泥の発生を抑制し、発生した汚泥は効率的に運搬し処理を行い、最終的な処分はできうるならば地球の物質循環サイクルに乗せられる方法が望ましい。

(1)汚泥発生量の少ない処理方式の開発

 膜分離活性汚泥法など、長い汚泥日齢(SRT)での運転により汚泥の自己酸化を進める方法であるとか、嫌気性処理を効率よく進めて汚泥の可溶化をねらう方法などが考えられるが、その他に現在研究中の技術として、マグネシウム添加新活性汚泥法、余剰汚泥のオゾン処理法、好気性高熱細菌法、酵素や生物製剤を使用して汚泥の減量化を行う方法などの研究が進められている。

 また、汚泥発生量の少ない処理技術が実用化となったときには、現行の浄化槽法では年1回と定められている清掃回数を、新処理技術に適合した回数にできる特例措置を定めるなど、法と技術の整合性の作業が伴わねばならない。

(2)汚泥運搬の効率化

 現場から屎尿処理場に汚泥を運搬するときの効率化のため、大規模浄化槽や産業排水処理施設では車載型の脱水機により現場サイトでの脱水を行い、汚泥の減容化が実用化されている。小型浄化槽にも適用できる濃縮あるいは脱水装置の開発は重要なテーマである。

(3)汚泥処理施設の整備

 汚泥を受入れる側の屎尿処理施設は、発生汚泥量に見合うだけの整備を進めていく必要がある。

(4)汚泥再利用の促進

 農業集落排水施設と連動した汚泥の堆肥化による、汚泥の緑農地還元はすでに一部農村地域で実際に行われている。汚泥の還元先に広大な土地が必要であることから、現状では農村地域での実施例にとどまっているが、汚泥の有効利用は、栄養塩を外部から入れずに内部循環できることからしても、地域環境上極めて有意義なリサイクルシステムであり、農村地域以外への横展開のためのシステム開発が今後の重要なテーマとなろう。
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